ウェブと猫と東京で。

自分のための備忘録。名古屋→フィリピン→東京と流れついてます。

【認知の限界】人は予測不能な事実を容易に見落とす生物である。

まずは、以下の動画をご覧下さい。
動画では白と黒のユニフォームを着た男女がバスケットボールでパスをしています。
「白のユニフォームを着たチームが何回パスをしたのかを数えて下さい」
 

 
 
 
 
 
 
 
 
…...
 
 
 
 
 
 
 
 
…….(^o^)答えが見えないように余白を開けています。
 
 
 
 
 
 
 
 
……..\(^o^)/
 
 
 
 
 
いかがでしたでしょうか?
黒いゴリラが見えましたか?
 
あまりにも有名な動画なので知っている人も多いかと思います。
1999年にハーバード大学が行った実験の動画です。私は大学1年生の時に当時お世話になっていた教授から見せられました。
 

f:id:kotafujishiro:20151203230955j:plain

 
人は自分が重要だと考えている情報しか頭に入らない
 
動画を見た多くの人にはゴリラが見えなかったはずです。なぜならば、「白いユニフォームのチームのパス」を今見るべき情報だと事前に認識していたからです。
 
(読者の皆さんの中には「ゴリラいたやんwww簡単やんwww」なんて人もいるかもしれませんが、その人は単純に「白いユニフォームのチームのパスに集中できていなかった」だけか、もしくは人とは認知機能が異なる超人なんだと思います。)
 
つまり、黒いゴリラは決して見えていなかった訳ではなく「注意を向けていなかったために、明確に認知されていなかった」だけなのです。ここから、人は見えているはずの事実を容易に見落としてしまうという事実がお分かり頂けるかと思います。
 
予測不能な事実を私たちは往々にして見落としているのです。
 
なお、この現象は「選択的注意(Selective Attention)」という認知機能の概念として知られています。別名「カクテルパーティー効果」とも呼ばれています。興味のある人は調べてみてください。
 
人に事実を予感させる必要性
 
今回の動画を通じて「我々がいかに事実を容易に見落とす生物であるのか」を理解することができたと思います。また同時に、「沢山の情報の中から、いかにして必要な情報を認知させるのか」ということの重要性も理解することが出来ると思います。
 
この事実はWEBデザインをしている身としては非常に重要なポイントです。人の認知の限界を十分に理解した上で、必要な情報を認知させるデザインを行うことを心がけることが重要なことは言うまでもありません。
 
では、具体的にどういったデザインをすれば良いのか。正直、絶対的な正解は分かりません。この点に関しては、今後も地道に勉強を続けていく必要がありそうです。